一つ一つの仕事

2023年の夏
友人から1本の電話があった

「中村さん、身内の車なんですけど
車検お願いしたいんですけど…。」

「あ、はいよ〜。見に行ってみるよ。」

軽い気持ちで請け負って
とある場所へ。

伺ったお宅へ行くと
持ち主の男性が現れて
鍵を渡してくれた。

「いつも〇〇がお世話になってるそうで」
「いやまぁやれる範囲のことしか出来ないですけど
こちらこそいつもお世話になってます」
などと世間話をしつつ
書類の確認と車両のチェックを行わせていただく。

何でも持ち主さんは体調がかなり悪くて入院され
本日は一時的に退院したのだそう。

そしてその間に車検が切れてしまったらしい。
「うーん。とにかくやってみるんで・・・
あ、車検切れてるから仮ナンバー貰ってきますね
行ってきます!」

ブーツも切れてない。排気漏れもない。

オイル漏れもなく、いい状態

仮ナンバー申請で
市役所へ

本番

最大積載量の表示とヘッドライト不良にて一度落ちるw

渾身のボールペン書きw

何やかんやして
車検切れを解消
相談〜点検〜仮ナンバー〜落検
再検査〜合格〜納車まで
5時間のスピード車検。

お客様からは
「神業ですね」とのお言葉を頂戴した。

…という事があったのですが・・・。

2024年6月
再び同じ友人から車検をご依頼頂き
点検に行った時、
この身内の方のお話を聞くことになった。

なんと1月に亡くなられたと・・・。

そして実は悪性のリンパ腫で既に全身に転移していて

でもあの車に乗りたかったんだ・・・って

そんなお話でした。

なんと・・・
そーゆー事もあるか〜・・・
その場では言葉に詰まることしかなかった。

でも振り返ってみて
コレも1つの福祉なんだろうなと
グッジョブしたんだなと

そんな思いに変わった
車検

一つ一つの仕事には
全力を尽くしたいものです。

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